生命工学科 資格・就職
<学芸員課程>

理系から学芸員へ。 情報技術で 博物館の未来を描く。

工学部 生命工学科 2年 藤林 ひかる 北海道札幌英藍高校

工学部で学びながら、学芸員の資格取得を目指す藤林さん。小樽市総合博物館での実習では、GIS(地理情報システム)を活用し、過去と現在の街並みを写真でつなぐ展示を制作しました。理系の知識が博物館の現場で活きることを実感。博物館と情報技術、二つの「好き」を掛け合わせ、“情報系に強い学芸員”を目指しています。

実習で「観る」側から
「つくる」側へ。

博物館や美術館が好きで、特に小樽市総合博物館と、本学豊平キャンパス近くのHOKUBU記念絵画館にはよく通っています。誰にも邪魔されず、自分のペースで展示作品に向き合えるのが心地よく、気持ちが落ち着きます。

学芸員の資格取得を目指し、1年次から学芸員課程を履修しています。周囲は文系学部の学生が多く、工学部は私だけ。学芸員課程の授業は豊平キャンパスで行われるため、山鼻キャンパスからシャトルバスで通っています。バスの時刻に合わせて履修計画を立てなければならず、授業の取り方には工夫が必要です。

授業では、展示方法や資料の保存、博物館の経営など、幅広く学びます。中でも印象に残っているのが、小樽市総合博物館での実習です。昭和50年代に撮影された街並みの写真と、現在の風景を同じ構図で撮影し、見比べるという企画展の制作に参加しました。写真に添えるキャプション(説明文)も自分たちで作成しました。印刷したキャプションを土台に貼るときに空気が入ったり、壁に貼ると傾いてしまったり……、思うようにいかないことの連続。きれいに展示することの難しさを、身をもって知りました。また、GIS(地理情報システム)で取得した位置情報を展示に活かしたことで、情報系の授業で学んだ知識が、実際の現場でも役立つことを実感しました。

夢は、情報技術に強い学芸員。

博物館実習での経験をきっかけに、GISをさらに学んでみたくなり、今年の夏休みにはGISの集中講義を受講しました。今後は工学部の授業でプログラミングのスキルを磨き、将来的には自分でGISのシステムを組んで、GISを応用した展示を制作できるようになりたいと考えています。

先生の紹介で小樽市総合博物館のボランティアにも参加しています。子ども向けのイベントのお手伝いが中心で、今年は子どもたちと一緒に万華鏡を作りました。制作中は無口だった子どもたちが、完成した万華鏡をのぞいた瞬間に満面の笑顔になる。その光景を見て、「この仕事、いいな」って、改めて思いました。

いつか博物館の企画にも挑戦してみたいです。やってみたいのは「消しゴム展」。昔のおもしろ消しゴム、日本のご当地消しゴム、海外のデザイン消しゴム——子どもの頃から押し入れいっぱい集めた消しゴムをお披露目したい。完全に趣味の世界ですね。だからこそ、本気で伝えられる展示ができる気がします。

将来の目標は、情報技術に強い学芸員になることです。オンライン博物館やデジタルミュージアムに注目が集まっています。地理的・身体的な理由で現地に足を運べない人にも、博物館を体験できる場を届けたい。情報技術を活かし、そんな新しい博物館のカタチを、つくる側として支えられる存在を目指しています。