準備は大変! でも、着実に力がつく岡本ゼミ。
2年生から岡本直貴先生の経済法のゼミに所属し、3年目になります。
ゼミでは主に独占禁止法の対象となるような事例を先生からテーマとして与えられ、それに対して担当学生がリーダー役となりながら事例の概要や判旨をまとめ、推論を発表。それをもとにみんなで事例を深く読み解いていきます。
たとえば、あるお店でおせち料理を「通常価格3万8000円のところ、本日限り1万5000円」と表示して売っていたとします。実際に販売している価格よりも高い価格を「通常価格」として表示することにより、安さを強調する手法です。この表記自体は問題になりません。ですが、実際に3万8000円で販売した事実がない場合には、二重価格の有利誤認といって景品表示法違反となります。こうした法令に関わる事例というのは私たちの周りにあふれています。

ゼミではそこから一歩踏み込んで、裁判所が下した判断はどうだったのか? その判決は本当にみんなのためになっているのか? そうした根本的なところについて、学生みんなでディスカッションします。身近な事例を取り上げることもあって授業はとても面白いのですが、調べ方が甘かったり、論拠が弱かったりすれば、岡本先生から厳しく突っ込まれてしまうので事前準備は大変です。でも、2年生、3年生とゼミを受けるうちにだんだん鍛えられて、法律の知識も身につき、論理的な思考やプレゼンテーションのスキルが磨かれていくのを肌で感じています。

知識を蓄えて、信頼される人に。
大学生活の4年間はさまざまなことにチャレンジできる時間です。私自身、これまで音楽やダンスにふれたことはなかったのですが、ちょっと違うことがやってみたいと思い、大学入学を機に競技ダンス部に入りました。専門は、スタンダードという種目です。映画の舞踏会のように、男性が燕尾服、女性はロングドレスを着て男女ペアで踊ります。ゆっくり優雅に踊っているように見えて案外体力も使うし、二人の息を合わせるにはコミュニケーションも重要です。スポーツの要素もありながら、考えたり、話し合ったりして競技の質を高めていく部分もあり、そういったところも魅力だと感じています。

卒業後は道内の農業関連の協同組合組織で、共済事業の仕事に就く予定です。私は北海道生まれ、北海道育ちで、就職先も北海道から離れたくないという思いが強くありました。その理由を考えると、やっぱりごはんがおいしいというのが私の中で大きくて。私の地元・足寄町は酪農家さんをはじめ、農業に携わる方が多い地域です。私の両親も本業の傍ら、野菜を育てています。そうした環境のおかげもあって、幼い頃から食にふれる機会がたくさんありました。就職にあたって考えたのは、これからもおいしいものが食べ続けられるような北海道であってほしい、北海道の食を守る、その力になりたいということでした。北海道の食や農業を就活の軸として調べていったときに、北海道の農家さんを金銭面で支えるこの仕事に出会うことができました。

私が学んでいる政治学や法律の勉強がこれからの仕事に直接当てはまるかどうかは、正直いまは分かりません。ですが、現在は行政でも民間でもどんな仕事でもコンプライアンスが重視されます。法の知識を携えておくことで、ちょっとしたことに気づけたり、リスクを回避したりすることができるかもしれません。法に限らずこれからもたくさんの知識を蓄え、さまざまな提案を通して、関わる人との信頼関係を築いていけるように、視野を広く持ってがんばりたいと思います。